この世界の真実に気づいていない人に情報を伝えても、なかなか伝わらなくて困った、と言う人は多いかもしれません。
露骨に嫌がられる反応なら分かりやすいですが、その場は何となく聴いてくれたものの、結局何も変わらなかった、と言う繰り返しになった人はいないでしょうか。
そうした反応は、実は「認知的不協和」が起きており、その人の中で伝えた情報が意識から遠ざけられてしまったのかもしれません。
この「認知的不協和」という心理的な仕組みを理解していないと、ショッキングな情報ほど、伝わることがなくなってしまうので、注意が必要です。
今回は認知的不協和の仕組み、そして目覚めを妨げてしまう例の紹介、さらに認知的不協和が支配に利用されてきたこと、認知的不協和を突破する方法について書いていきます。
真実を遠ざける?認知的不協和のメカニズム
「あの人にも真実を伝えよう!」と勇気を出して伝えてみたところ、聴いてはくれたものの、その後何も変わった様子がなくてどう思ったのだろう…と感じたことがあるかもしれません。
決して右から左に流れた感じではなかったのに、結果的には何も伝わらなかったのと同じ、という場合は認知的不協和が起きていたのかもしれません。
ここでは無意識に真実を遠ざけてしまうかもしれない、認知的不協和の仕組みを紹介します。
認知的不協和とは?
認知的不協和とは、社会心理学の用語であり、矛盾する認知や知識を同時に抱えた状態のことで、それに伴うストレスや不快感を感じる現象を指します。
アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーは認知的不協和理論を提唱し、認知的不協和が起きると、それを解消あるいは低減しようと行動すると述べています。
自分の中に相反する情報が存在する状態は、人間にとって不安な状態と言えます。この不安を解消するために、自分を正当化したり、つじつま合わせをしたりして、不安を減らそうとします。
たとえばよく用いられる例が、タバコの例です。「タバコを吸いたい」と思う人の中に、「タバコは身体に悪い」と言う情報が入ってきた状態が認知的不協和です。
この人が認知的不協和を解消するためには、「タバコを吸いたい」「タバコは身体に悪い」のいずれかの認知を変える、あるいはなくすことが必要になります。
後者の情報について、「自分は気分転換にタバコが必要だ」と正当化して、「タバコは身体に悪い」という情報を見なかったことにする方法が1つです。
もう1つは「タバコを吸いたい」という気持ちを否定し、タバコをやめることで認知的不協和を解消する方法もあるでしょう。
また仕事の例もよく取り上げられます。「労働環境が悪い」が「無職になりたくない」という状態が認知的不協和です。
「無職になりたくない」が強いと、前者の「労働環境が悪い」を変え、「でもやりがいのある仕事だ」と付加価値を与えて正当化します。
これは一般に”やりがい搾取”などと言われ、劣悪な環境で働かせ続けることが問題になっています。
このように自分の中に相反する認知の状態を、自分の考え方を変えることで解消しようとしてしまうのが、認知的不協和です。
※Asana:認知的不協和とは?解消法とビジネスにおける活用術を紹介
目覚めていない人に情報を伝えた時に起きる認知的不協和の例
それでは目覚めていない人に、情報を伝えた時に起きていることについて、認知的不協和から説明してみたいと思います。
たとえばここ何年かで大きな話題となっていたワクチンについてまずは取り上げてみましょう。「ワクチンは猛毒、絶対打ってはいけない」という情報を、何も知らない人に伝えたとします。
この人の中で、「ワクチンは感染を防ぐもの」「ワクチンを打たないと立場が危うい」という思いがあったとすれば、「ワクチンは猛毒である」と言う情報が入ると認知的不協和が起きます。
特に「ワクチンは感染を防ぐもの」と思っている人は、全く逆の情報が入ってくれば、認知的不協和は大きくなります。認知的不協和が大きいほど、解消しようとする力も大きく働きます。
この時、「体調が悪くなるのは一部の人だけだ」「副反応だろうから仕方ない」など、”猛毒”という言葉を勝手に解釈して、認知的不協和を解消しようとします。
また「そんな噂もあるだけ」「陰謀論だ」と、情報の価値を低く見積もって、「ワクチンが守ってくれる」と言う世界観を保とうとするのも、認知的不協和を解消するためです。
さらに「ワクチンを打たないと立場が危うい」と言う消極的な理由で打とうとしている人も、「仕事がなくなるよりまし」と、短期的な安心感を取ることで認知的不協和を解消してしまうかもしれません。
このように「ワクチンは猛毒だ」と言う情報がスルーされなかったとしても、その人の中で認知的不協和を解消する中で、この情報が低く見積もられたり、なかったことにされたりしてしまいます。
他にも某ハンバーガー店が好きな人に、「あのハンバーガーには人骨が入っていたことがある」と言う情報を伝えるのも、認知的不協和を生じさせます。
「ハンバーガーを食べたい」「人骨が入っている」という2つの情報がありますが、ハンバーガーが魅力的に見えている人は、後者の情報を何とかして頭の中で追い出そうとします。
「そういう噂があるだけ」とか「店が続いているなら問題はない」など、あまりにショッキングな情報は、意識からかき消そうとする力さえ働いてしまうことでしょう。
私たちの生きてきた世界観からかけ離れた情報は、何も知らない人にとっては脅威です。
その情報自体が「あなたの安全を脅かすものだ」という内容でも、まず自分の中の認知不協和の解消の方が先決になってしまうのです。
何ともおかしな話ではありますが、スケールの大きな脅威の話よりも、まずは自身の世界観の安全を保ちたい、という卑近な欲求の方が人は勝ってしまうものなのです。
認知的不協和と支配
認知的不協和が起きる仕組みは、旧世界の支配の中でも巧みに利用されてきたと考えて良いでしょう。そもそも3次元世界の人たちは、自分の中で安心を生み出すことができません。
以前書いた記事の中で、ジョジョの奇妙な冒険に登場するディオと言うキャラクターの名言で「安心を求めることこそ人間の目的だ」があります。
逆に言えば、安心を突き崩すような情報はできれば触れたくない、というのが3次元世界の人たちの特徴です。
そのために、支配層は安心を与えるかのように見せかけて、それを利用して支配を行ってきました。先ほどのワクチンもハンバーガーも、人々には魅力的なものとして見せてきました。
ハンバーガーは生理的欲求と結び付き、中毒性を生み出すものです。その結果、誰もが食べているから安心の食べ物、と思わせることに成功しました。
またワクチンはウイルスで恐怖心を煽り、ワクチンという安心感を与えることで魅力的に見せてきました。またワクチンを打つことで社会的な安心を得るためのものでもありました。
このような安心感を生み出すために、テレビなどのマスメディアも大きな役割を果たしてきました。「安心が得られるのはこれだけだ」とテレビの中だけの世界を信じ込ませることに成功しています。
その結果、私たちのいる世界の情報は遮断され、上から与えられたものが世界の全てであると言う幻想を見せられ、その中で安心感を持って暮らすように仕向けられてきたのです。
これほど強烈に周りと遮断され、安心の世界を作り出されてしまうと、それを切り崩すのは非常に困難です。その困難さの要因の1つが、今回紹介した認知的不協和が起きる、と言う問題です。
あまりに真実と、幻想の世界の隔たりが大きすぎると、認知的不協和が強烈に起きてしまうのです。
一度気づいてしまうとあまりに大胆な嘘に笑えてしまいますが、認知的不協和を突破するまでは、なかなか幻想の世界から出て来られない支配の仕組みになっているのです。
認知的不協和を解消して目覚めるために
それではこの認知的不協和を突き崩すためにはどうすれば良いのでしょうか。
ここでは日常的な認知的不協和ではなく、真実に目覚めるために、その妨げとなってしまう認知的不協和の乗り越え方を2つの観点から書いてみました。
1つは認知的により視野を広げ、俯瞰して物事を見られるようになること。これは比較的イメージしやすいことですが、これだけでは実は根本的な解決にはなりません。
根本的な解決は、魂の声を聴くようにすることなのです。どういうことなのか、順に解説します。
視点を広く、高く持つこと
視点を広く、高く持ち、この世界を俯瞰して見られるようになることが1つの方法です。それこそが”目覚め”の重要な要素でもあり、もう少し手前の段階から考えてみましょう。
そうすると、まずは当たり前だと思っていることでも疑問を持ってみる、というところが重要に思えます。
何も疑問を持たないと、相反する情報が入ってきたときに、すぐに認知的不協和の解消を無意識に行ってしまいます。
そうならないためには、相反する情報でもまずは”保留”の状態にできる力が必要になります。いきなり飲み込めない情報でも、いったん保留にして自分なりに調べるなりして考えることが大切です。
認知的不協和は短期的に安心を得たい、と言う欲求が背景にありますので、物事をゆっくりと時間をかけて見ることは、認知的不協和に巻き込まれない方法なのです。
こうした保留の習慣が身に着くと、受け止められる情報が増えるので、自分の視野が広がっていき、物事を俯瞰できれば視点を高く持つこともできるようになるはずです。
そうなれば自分自身の世界観が幻想に過ぎないと気付き、ゆっくりとこれまでの世界観を突き崩すことができます。それこそが目覚めの重要な要素と言えるでしょう。
魂の声を聴く
視点を広げる、高く持つ、ということは、”目覚めた”人たちが最初に行うやり方だと思います。簡単に言ってしまえば、「もっと自分で考えよ」と言う姿勢です。
しかし視野を広げ、俯瞰的に考えたとしても、その終わりはありません。どこまで行っても認知的不協和は生じますし、認知の世界であることには変わりありません。
本質的に認知的不協和から抜け出すためには、認知VS認知の対立から抜け出すこと、つまりぐるぐると頭の中で考えるのをやめることこそ、真の目覚めには重要なことです。
そこで認知=頭ではなく、魂の声を聴くことが、真に進む方向を教えてくれるものになります。
魂の声は、AとBのどちらがより良いか、というような認知的な対立の中にはありません。必ず自分にとって必要なものを、何かとの比較ではなく、ただ1つ示してくれるものです。
本当は誰しもが魂の声を聴くことができるはずなのですが、一生懸命に頭を働かせることで、かえって魂の声に気づけなくなってしまっているかもしれません。
そして頭を働かせることは、自分の外にある情報を取り込もうとすることですが、魂の声を聴くのはその逆です。自分の中に入り込んで、いろんな情報を取り去って自分がどう感じるかです。
魂の声を聴くための第1歩は、自分自身の直感を信じることです。直感には根拠がありませんが、根拠がなく自分がなぜかそう思う、と言う感覚は大切にしてください。
直感も時に間違えることはありますが、何度も直感で感じる経験を積むことで、魂の領域とアクセスしやすくなるはずです。
どう頑張ってみても、頭で考える限りは認知的不協和からは逃れられず、だからこそ真に目覚めることができない、というのが肉体を持った人間の限界です。
しかし魂の領域は真理・真実と結びついた領域ですので、ここと繋がることで、自分自身にとって必要なことが分かるようになります。
やはり”目覚める”ということは、情報を集めて視野を広げ、俯瞰するところから始まったとしても、最後には自分自身の内面の問題に落ち着きます。
ココロノネットでは何度も述べてきた通り、全てが明らかになり、新世界に向かう前にこそ、心の備えをしていただきたいと思います。
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