2024年9月27日より日本で公開となった映画『サウンド・オブ・フリーダム』は、児童誘拐、人身売買などに切り込んだ作品として、大いに注目を浴びています。
アメリカの元政府職員ティム・バラードによる実話をもとに作られた内容で、アメリカでの公開時には賛否両論巻き起こしながら、23年全米映画興収トップ10にランクインしています。
いまだに”陰謀論”と言われる児童の人身売買が、大きく取り上げられた画期的な作品だと感じました。
そのため公開までに苦労もあったようで、映画を通じていかに真実を知らしめるか、工夫されています。
今回は映画『サウンド・オブ・フリーダム』の雑感・良かったところを、できるだけネタバレなく書きました。最後に主演のジム・カヴィーゼルが話したメッセージに込められた意味も考察しています。
『サウンド・オブ・フリーダム』の雑感・良かったところ
映画『サウンド・オブ・フリーダム(SOUND OF FREEDOM)』はアメリカの映画で、児童誘拐、人身売買を取り上げた作品です。
アメリカの元政府職員ティム・バラードによる実話をもとに、性犯罪組織に誘拐された少年少女を救い出すために奮闘する捜査官を中心に物語は進んでいきます。
この作品を見て思ったのは、映画作品(それは娯楽作品として)どのようにまとめられたかと言う視点と、何を伝えたかったのかというメッセージの部分は、切り離して語る必要があるということです。
なぜならこの映画は、娯楽作品と言う形をとりながら、真実を伝えるという裏の目的がある映画だからです。まずは娯楽作品として成功しなければ、多くの人にも伝わらないという話です。
まずは、映画作品として良かったところから述べておきたいと思います。
直接的な描写はなく児童人身売買・小児性愛の異常性を描く
まずはそもそもですが、本作では子どもに対する暴行や性的な描写など、直接的なシーンはほぼ出てこない作品です。
当たり前のことではありますが、そうしたシーンを描くことは、むしろ小児性愛者が喜ぶ作品になってしまうことを意味します。
つまり、いわゆるスリラー映画(観客の緊張感や不安感を煽ることを狙いにした)の意図があるわけではないと、私は感じました。
ただ直接的な描写はなくとも、小児性愛者や人身売買のあっせんを行う連中のやり方・心理を描くことで、そのおぞましさを十分に伝える作品になっていると言えます。
この映画でどこまで衝撃を受けたか、は事前に児童人身売買に関する真実をどれくらい知っていたかによるとは思いました。
児童誘拐は実際の映像が使われたり、エプスタイン島を思わせる児童買春島が出て来たり、コンテナに子どもたちが乗せられるシーンがあったり、何も知らずに見れば衝撃的かもしれません。
”目覚めた”人たちにとっては、既にその衝撃は乗り越えた中で鑑賞できたという人も多かったことでしょう。
淡々とした描写だからこそ「子どもを守れ」のメッセージが明確に
本作はスリラー映画とも違うように思われますし、またドキュメンタリー映画でもありません。あくまで娯楽作品と言う見方もできる作品に仕上がっています。
物語の軸は、捜査官ティム(ジム・カヴィーゼル)が小児性愛者の取り締まりから、性犯罪組織に誘拐された少年少女の追跡捜査へと、子どもたちを救う側の物語です。
それをもって、「結局アメリカのヒーローものだ」と批判する向きもあるようです。が、ここは娯楽作品として成立させる上で必要だったことのようにも思えます。
つまりここに政治的なメッセージ性などを色濃く込めれば、何だか説教臭い映画になってしまいますし、ストーリーが複雑化することも避けたかったのでしょう。
また少なくとも、子どもを救う側の視点であったとしても、非常に淡々と物語を進めていく描き方に好感を持てました。
仰々しくないあっさりとした描き方をすることで、むしろ「子どもを守れ」というメッセージと、児童人身売買のおぞましき実態を知って欲しいという明快なメッセージが見えたように思えます。
重厚かつ現代的な音楽の魅力
やや違った角度からの話になりますが、本作の音楽がとても良かったのもポイントが高いです。音楽を担当したのは、ハビエル・ナバレテと言うスペインの映画音楽の作曲家のようです。
音楽のジャンルとしては、ポストクラシカルと呼ばれるもので、伝統的なクラシックに現代的な演奏を加えたもの、と言う感じでした。
この音楽によって、作品全体も大げさに叙情的になり過ぎず、どこかドライな雰囲気を作り出すことに貢献していたように思えます。
本作では”サウンド・オブ・フリーダム”というタイトルからも、実は音楽が大事な要素になっているように感じます。
ちなみに本作のサウンドトラックは各種配信サービスでは聴けますが、盤としては発売されていないようです。
映画のラストに配置されたメッセージに込められたものとは?

さてこの映画が、娯楽映画としての側面と、真実を伝えるという目的があることを分けて述べる必要がある、と最初に書きました。
なぜそう感じたかと言えば、主演男優であるジム・カヴィーゼルが、役者として最後にメッセージを語ると言う、映画としてはあまりない形が取られたためです。
わざわざ最後にメッセージを付したのにも意味があると思われます。それはまず、映画は映画として政治的・思想的な色合いを入れたくなかった、ということでしょう。
あくまで淡々と児童人身売買と、それを摘発する捜査官の物語として、純粋に見ることのできるものとして作ったということです。
しかし本作の目的はそれだけでなく、この児童人身売買の実態・真実を知らしめることが目的だったからこそ、メッセージは映画とは別枠に示す必要がありました。
メッセージでも語られる通り、映画の公開にこぎ着けるのに5年を要したと語られ、日本での公開までまた1年かかっています。それだけ児童人身売買の闇の深さがあるように思えます。
なお公開前には主演男優のジム・カヴィーゼルがQアノンの陰謀論を広めたとか、根拠のない数字を言っているとか、”いわくつき”の作品と言われています。

しかし何かにつけて”根拠がない”と言って、こうした人身売買の闇について発信すること自体がおかしなことのような印象に持っていくのが、主要メディアのやり方です。
それだけ知られてはいけないという力が働いているとも言えるでしょう。日本ではワクチン問題が、アメリカではこの人身売買の問題に、やたらと隠したがる層がいるのは事実のようです。
さて、映画から読み取れることは人それぞれですが、最後のメッセージに込められたものは明白でした。それは「真実を語り、広めよ」ということでした。
この姿勢こそ、私たちが普段やっていることと同じであると思いました。私たち一人ひとりが、自らの言葉で発信していくことの重要性を、改めて感じた映画・メッセージでした。
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