一昨日に、「人のために」という心が利用されている問題について記事を書きました。それは現在起きているロシア・ウクライナ問題においても、同様のことが生じています。
※「人のために」という言葉の落とし穴 – ワクチン、ロシア・ウクライナ問題に通じるもの
「戦争反対」という1点にのみ目を向けることで、本当にロシア・ウクライナで起きている問題について詳しく知ろうとしなくなってしまう問題点を指摘しました。
さて、今回は補足的な内容として、「戦争反対」の行動が、逆に戦争を助長してしまう悲劇の事例について述べます。
具体的には現在起きている「戦争反対デモ」が、逆効果になっているという事例です。分かりやすく解説している武田邦彦氏の動画を紹介し、さらに心の面について独自に考察したいと思います。
戦争反対デモは本当に平和に向かっているのか?
3月5日、ウクライナ侵攻への抗議活動として、都内各所でデモ活動が行われました。新宿駅前では若い世代が中心となって、反戦を訴えかけたとのことでした。
それ以前からも、全国各地で戦争反対デモが起きている状況でした。
しかし、こうした動きに対して、地球環境問題などで発言してきた武田邦彦氏は、「戦争反対デモが戦争を誘発している」として、以下の動画をアップしています。
詳しくは動画を見ていただくとして、なぜ街頭デモを行うと戦争を助長するようになるか、の部分だけ取り出しましょう。
その原因を武田氏はエネルギーの観点から述べています。ロシアは石油の生産が多い国ですが、国内の利権を守るために高い価格を設定していない、と言います。
一方でこれまで石油の価格は、国際石油資本が握っており、彼らの言うなりに価格を釣り上げてきた歴史があると言います。
今回の騒動は、何とかして国益を守ろうとするプーチン大統領を引きずり降ろそうと言う、目的だと述べています。
またアメリカは近年戦争をしていないことで、軍需産業の赤字が続いている現状も要因の1つとのこと。
このように実態としては、国際エネルギー資本がロシア、そしてプーチン大統領に圧力をかけて、戦争を起こさせようと言う力が働いて起こったものだったのです。
そして、戦争を起こさせようとしている側の目論見は、「ロシアを悪者にする」ことなのです。
では日本で起きている戦争反対デモの人たちが主張している前提は何だったのでしょうか。「ロシアがウクライナに侵攻している」というストーリーです。
デモに参加した人たちは、あくまで純粋に平和を願っているつもりかもしれません。
しかしデモに参加するまでの動機づけとしては、「ロシアがウクライナに侵攻した」、つまり「ロシアは悪者」という偏った情報ではなかったでしょうか。
これでは戦争を起こそうとしている側の目論見通りになってしまい、この戦争を推し進めるムードを盛り上げていることになってしまうのです。
「戦争反対」のメッセージは絶対に正しい、と思いたくなる気持ちは分からなくもないですが、結果が戦争を推し進めることになっては、悪の行いになってしまうのです。
感情が支配した心はなかなか解けない – 真理を知って行動しましょう
このように平和を願っていたはずが、かえって戦争を誘発する、この巧みな心理術こそが、戦争を起こす側の戦略なのです。
戦争反対のデモが戦争を誘発するに至ってしまうことも悲劇的ですが、私としては、この心理術に全く無自覚である層が多すぎることに危機感を抱いています。
一昨日のブログでも書いたことですが、もっと心について理解してほしいですし、その先の真理についても自覚的であって欲しいと思っています。
改めて今の状況では何が必要なのか、書いておきます。
人は感情に支配されるもの
まずは人が感情に支配されている生き物である、という心理学的特徴を自覚することです。
一昨日のブログで、「戦争反対」というメッセージは、今回ロシアに対する義憤や処罰感情として利用されていることを指摘しました。
こうした強い感情を持ってしまうと、人間はなかなか理性的な判断ができなくなります。
またその人は理性的に判断しているつもりでも、最初に感情に支配されると、バイアス(偏り)を持って情報を集めてしまうのです。
一度感情に支配されると、「本当のことを知ってください」と訴えかけは無意味になります。しかも戦争反対という正論を掲げていますから、なおさらひっくり返すことは難しいです。
感情に訴えかける心理戦には、理性的な考え方は太刀打ちできません。大事なことは直感、そしてインスピレーションを大切に、情報に接することが大切だと思います。
自分の感覚や経験から湧き出る直感、そして外から降りてくるインスピレーションを信じると言うやり方を採用すると、作為的な情報・心理術を見抜くことができます。
有事は情報戦の真っただ中ですので、決して丸腰で情報の荒波に飲み込まれないことが大切です。
真理を知ること – 因・縁・果で物事を捉える
感情に支配されないことと同時に、真理の法則性を知って物事を見ることも大切です。
仏教においては、この世界の法則性として、因果の道理を説いています。それは自分に起こる結果には、必ず原因があり、その原因もまた自分の中にある、ということです。
そして原因が善であれば結果も善、悪であれば結果も悪になる、と言うものです。
※こちらに詳しく書きました。「悩みの”原因探し”は心の問題を解決しない? – 仏教における因果の道理を学ぶ」
今回取り上げた事例では、「ロシアが悪い」と言う懲罰感情が湧くこと=原因で、かえって戦争を推進するデモに参加する行動=結果となるのです。
やはり仕向けられた「ロシアが悪い」というメッセージが悪であれば、結果も悪になる、という因果の道理がその通りに成立していると思いませんか?
さらには、因果の道理は、それに関わる縁によって良くも悪くも変化する、と説いています。
この考え方で言えば、「ロシアが悪い」という国際エネルギー資本と結びついたメディアが流す情報が、悪縁になるのです。
悪縁に触れた人は、ロシアへの処罰感情が湧く=原因、そしてデモに参加する(戦争を助長する)=結果、という悪因悪果を辿ることになるのです。
さらに言えば、争いが起きていること自体は悪です。そして争いを助長することになるデモに参加することは、自らが悪縁になっている、ということでもあります。
こうして因・縁・果の関係から、起きていることを整理すれば、どこにも善の因果関係がありません。
この原因がどこにあるかと言えば、「ロシアを悪者にする」一方的な報道に、無自覚に触れることであり、それによって感情に支配されてしまうことなのです。
悪に染まらないためには、「悪縁に触れない」と仏教では説かれています。ですので、悪に導くような報道に触れないことがまずは第一です。
そして戦争に反対なら、状況を整理して、自らが悪縁になるようなデモには参加しないことです。”何かしなくては”と思う気持ちもわかりますが、かえって状況を悪に向かわせる縁になってはいけません。
むしろそうした動きに関わらないぞ、と言う強い意思こそ戦争反対への第一歩だと思います。
まとめ
今日は前回の「人のために」が落とし穴になる、と言う内容の続編・補足的内容でした。
「人のために」と心の中で起きたことが、実際の争いをさらに助長してしまう、という悲劇が起きています。しかしこれは因果の道理から考えれば、当然の結果であると思います。
大事なことは、とにかく「自覚すること」に尽きます。今自分はどんな心の状態なのか、どんな行動を取っているのか、自覚する以外に手はありません。
そして自覚するためには、自分一人では難しいものです。誰かと対話し、誰かが鏡となって自分を映し出してもらうことで、自分が今どこを進んでいるか分かります。
コロナ騒動で「人と会うこと」を減らすような流れになっていますが、これも自分の立ち位置を分からなくさせ、真理から目を背けさせるような動きに見えるのです。
ですので、ますます心をめぐる問題が重要になり、自覚的になることが、今を生きる上で必要になるのではないでしょうか。
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コメント
初めてコメントします
ありすママのブログ記事を時折り興味深く読ませていただいてます
ブログ中に紹介があって、今回の記事にうなづきながら読ませていただきました
2月下旬からテレビや新聞などで大見出しで今にも戦争が始まるかのような報道ぶりでした
そんな時に、ありすママのブログ記事でウクライナで長年にわたって住民の主権や自治が機能していなかったことや、政権への侵入により様々な悲惨な出来事が起こる拠点が各地に造られていた事を知りました
住民たちが取り戻したいと望んでいることが、実現しようとしていると捉える事も出来るのだな、と思いました
ウクライナへの侵入の浄化に介入することにより、ロシアは自国への侵入をも阻止する気構えなのだな、とも思いました
その国の歴史的背景や地政学上の問題を知ることは、その国の思惑を理解するキッカケになるのかもしれないですね
心の集合的なエネルギーは、国境を超えて伝わると思いますので、どのようなエネルギーを自分が発しているのかを自覚する…という姿勢が大切なのですね
理解し易く伝えてくださり、ありがとうございます
siroさま、コメントありがとうございました。
今起きていることについて、少し調べれば違う角度から見ることができるはずなのですが、最初に感情的に支配されてしまうと、その情報も頭に入らなくなるように思えます。
おっしゃる通り、心のエネルギーは伝わっていくでしょうし、ますます一方向的な報道をエスカレートさせてしまうのではないかと危惧しています。
今起きていることを知るためにも、まずは自分に何が起きているか知るところからだと思っています。